Dental Demand・患者の望む治療レベル


今は歯科の神様になっている  G.V. BLACK先生の患者であったマイクが、  フロリダからシカゴに飛行機に乗って、  自分の5才の娘のジェーンを  最初にシカゴ市にある  G.V. BLACK DENTAL OFFICEに  連れて行った時、  話したことが伝わっています。 

 

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My dear Jane,  歯科治療を受けようと思っている人には  5種類の人がいる。 

 

(1)歯医者ならだれでも良い人 

(2)歯を治すために、近所の安くて  良い歯医者を探そうとする人 

(3)歯を治すために、近所の高くても  良い歯医者を探そうとする人 

(4)歯を治すために、遠出してでも  良い歯医者を探そうとする人 

(5)歯を治して健康になるために、  「ほんとうの治療」を行うDentistを  求めてどこまででも行く人 

 

だれに聞いても、  歯を治すのなら  歯医者に行けば良いことは  知っている。 

 

だけど、  一生歯と健康で悩まないでいられる人は  だれだと思う? 

 

1934年04月05日  Mike Reed「歯聖 G.V. BLACK」

 

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アメリカにはデンタルディマンド  【Dental Demand】 ・【歯医者さんへの希望】 という言葉があり、  この言葉を日本の臨床の場で、  最初に使い始めたのは山崎先生でした。  1996年のことです。 

 

自分はどのような  歯科治療を受けたいのか?  その希望のレベルを  表している言葉です。 

 

デンタルディマンド【Dental Demand】 ・【歯医者さんへの希望】が高いというのは  レベルの高い  歯科治療を望んでいる  という意味になり、  デンタルディマンド 【Dental Demand】 ・【歯医者さんへの希望】が低い  というのは、その逆になります。 

 

つまり上記のマイクの例で言えば、  (1)→(5)に向かって  デンタルディマンド  【Dental Demand】は  高くなっています。 

 

デンタルディマンド  【Dental Demand】 ・【歯医者さんへの希望】の  究極の目的は、  健康な歯で  健康な人生を送る  ということです。 

 

この(1)→(5)を表にして、  デンタルディマンド  【Dental Demand】 ・【歯医者さんへの希望】別に  どのような歯科医院で治療を受ければ  満足できるのかを当てはめると  こんな感じになります↓。

全ての歯科治療施設を三角形で表すと、下から、↑ 

 

(1)デンタルディマンド・レベル1  一生通うと10本以上の歯が  なくなっても良いとしている歯科医院 (日本にある歯科医院の60%を占める) 

 

(2)デンタルディマンド・レベル2  一生通うと6本以上の歯がなくなっても  良いとしている歯科医院 

(日本にある歯科医院の30%を占める) 

 

(3)デンタルディマンド・レベル3  一生通うと4本以上の歯がなくなっても  良いとしている歯科医院  (日本にある歯科医院の9%を占める) 

 

(4)デンタルディマンド・レベル4  一生通うと2本以上の歯がなくなっても  良いとしている歯科医院  (日本にある歯科医院の1%を占める)  以上で日本の歯科医療施設の100%を占める。

 

  (5)デンタルディマンド・レベル5  一生通っても歯が1本もなくならない  アメリカ歯科標準治療を行っている  Dental Office  となります。

 

  つまり、デンタルディマンド  【Dental Demand】 ・【歯医者さんへの希望】の  高いレベル5の人は、  日本には満足できる歯科医院はない  ということになるのです。 

 

山崎先生がG.V. BLACK DENTAL OFFICEを  日本の東京で20年前に開業したのは、  このレベル5の治療施設が  日本にはなかったためでした。 

 

これがなければ、  レベル5の人たちは、  日本に住んでいる限り、  自分の希望は  叶えられないことになります。 

 

また、アメリカには何百件もレベル5の治療施設はあるのに、日本にはない  というのは、  日本が歯科治療のレベルにおいて、  先進国の仲間入りを果たしていない  ということになり、  これは、  誇り高き日本人として  恥ずかしいことです。 

 

私自身、高級外車が1台買えるような  高額の治療代を払い、約30年前に、  銀座にあった「天皇陛下の歯医者」さん  で受けたフルマウスの歯科治療が  アメリカのスタンダードな  歯科治療の見地からすると  レベルの低いインチキ治療  にしかすぎなかった、  という苦い経験があったので、  その思いはなおさらでした。

 

しかしながら、その後、  G.V. BLACK DENTAL OFFICE  開業から  20年以上が過ぎた現在も、私の知る限り、  Evidence Based Medicine (EBM)に基づいた  アメリカ歯科標準治療「ほんとうの治療」を  日本で行っているのは、  G.V. BLACK DENTAL OFFICE だけです。 

 

その理由は、  アメリカ歯科標準治療を  マスターするためには  日本人にとって入学するのも難関な、  アメリカの有名大を卒業し(4年必要)、  歯学部入学試験を受けてパスした後、  日本人にとって  入学するのはほぼ不可能な、  アメリカの有名歯科大学を卒業し(4年必要)  特定の有名歯科大学院で  著名な教授陣から  臨床技術の直接指導を  2年以上にわたり受け、  トレーニング期間が終わったとき、  客員教授などのポジションを  与えられることで  認められなければなりません。 

 

つまり、上記の全てを満たすのには  アメリカに留学して10年の年月と、  それにかかる費用  (アメリカの一流大学行くと  1年で最低1千万くらいは必要)、  授業について行く英語力  (TOEFL850点以上)、  授業内容を理解する理解力、  臨床技術をマスターする手先の器用さ、  患者との  コミュニケーションをするときの  英会話能力  (TOEFL850点以上でも足りない)  などが必要とされます。

 

  通常、  このような能力と経歴を持つ者は、  アメリカ国内の歯科医院の院長や  歯学部の教官として、  経済的にも、社会的にも、学術的にも、  将来を約束されることから、  日本には帰国せず、  アメリカで幸せな一生を  過ごすことになります。 

 

事実、私にも、そのようなオファーは  沢山ありました。  従って、そのような良い話を断って、  何の保証もないばかりではなく、  患者のためになるとはいえ、  同業者の全てを敵に回すような  日本歯科医療の改革を志す者など、  今後も、G.V. BLACK DENTAL OFFICEの  他には現れないと、私は思っています。 

 

ちなみに、  私は、世界で一流とされるDentistたちと  年に数回、話す機会があるのですが、  「アメリカに来たがる日本で普通の歯医者は  引きも切らないのに、  日本に行きたがった  アメリカの一流のDentistは  あなたが最初で最後だろうね。」  と言われ続けて20年以上が経過しました。

 

2007年04月04日 

2014年01月26日 updated 

Norman Yamazaki, DDS.