ガルバニックショック


歯医者さんでクラウンにした直後からヒリヒリした感じが歯を襲うようになりました。

 

治療から2日くらい経ってもヒリヒリしているのは問題ではないでしょうか?

 

長福寺幸子

結論:

 

問題ありません。気になるのであれば対応方法があります↓。

 

説明:

これはガルバニックショックという現象です。

 

異種の金属が触れるときにガルバニー電流 という電気が発生し、ピリっとした感じになります。

 

子供の頃、チョコレートを食べている時、まちがって銀紙まで一緒に食べて、ヒリヒリしたことがある人は、このガルバニックショックを体験しています。

 

歯の治療直後によく起こります。

 

重篤な問題には発展することはありませんが、心配は体に良くないのでCelesteの症例で説明します。

 

Celesteの#13,14,15 Del直後の様子です↓。

ガルバニックショック・ガルバニ電流 GVBDO
ガルバニックショック・ガルバニ電流 GVBDO

この画像からわかるのは新しいゴールドクラウンが下のamalgamと噛み合っている、ということです。

 

ゴールドクラウンは金で、amalgamは銀ですから2種の違った金属が触れ合っている、つまり最初に述べた、異種の金属が触れるときにガルバニー電流 という電気が発生している、ということになるため、ピリっとした違和感が起こるのです。

 

 

治療数時間後のCelesteは、ガルバニックショックのまっただ中ですが、3日もすれば嘘のようになくなりますから、問題はありません。

 

そんなには待てない!というのであれば牛乳などの乳製品を飲んで、amalgamの表面に膜を作るとガルバニックショックは緩和されます。

 

また、常に食いしばる人は、ナイトガードを常時使用することで防ぐこともできます。

 

Celesteの歯ぐきもひどい状態のように見えますが、電気メスで切ったばかりで、数週間も経てば完治しますから、今はこれでいいわけです。

 

09/09/97

04/12/18 updated

Norman Yamazaki, DDS.