究極の虫歯治療


先日、ある大学の歯学部で治療を受けました。

 

近所の歯医者に行っても、つめたものが1週間でとれたり、治したはずなのにいつも痛くなったりして、信用ができなかったからです。

 

ところが、この大学病院でつめてもらったものは、次の朝、歯みがきをしているととれてしまいました。

 

そのことを担当医に電話で話すと、「あなたは歯が弱いから、治療がむずかしい。」と言い、全てを私の歯のせいにします。

 

そんなことが本当にあるのでしょうか?

 

草山あおい

「究極の歯科治療」とは、一体どのようなものでしょうか?

 

虫歯にならない治療でしょうか?

 

歯周病にならない治療でしょうか?

 

これらは現在の日本で進歩的であると自称している歯医者さんたちがさかんに使う言葉です。

 

8020運動の日本の歯医者さんたちよりは、ずっとましなことをしようとしている人たちですが、これらは間単に実現できることであり、すでにアメリカでは一般的な治療になっています。

 

従って、歯科医師に要求される治療技術の程度はそんなに高いものではありません。

 

高度な技術が必要とされないものは、究極とは呼ばないのが技術で身を立てている者たちの世界では常識なのです。

 

では、もう一度問うことにします。

 

「究極の歯科治療」とは、一体どのようなものでしょうか?

 

これは1度治した虫歯は、2度と虫歯にならない治療であると、アメリカで一流と言われるDentistは異口同音に全員が答えます。

 

小さな虫歯は、どんなに完璧な予防をしたとしても、ほんのちょっとした油断や外傷的な事故によってもたらされる可能性があるものです。

 

そして、それは歯が悪くなる全ての始まりなのです。

 

パンドラの箱のふたが開けられようとする、まさにその時です。

 

その小さな虫歯が、たった1度の治療で、オリジナルの歯よりも強くなり、一生自分の歯として機能する治療こそが、究極の治療であるというのです。

 

そのような治療はアメリカ歯科標準治療としてすでにアメリカで一流と言われるDentistたちは日々の治療として行っています。

 

その治療によりパンドラの箱のふたは完全に封印され二度と開くことはないのです。

 

現在の日本には予防歯科の大家と自称する歯医者さんがたくさんいます。

 

その人たちは、虫歯にならないための方法を自己流に説き、実践しています。

 

多くの患者は中学生頃までは、虫歯のない生活ができますが、高校生になり、家を出て大学生活や社会生活を1人で始めるようになると、状況や環境が変わり、小さな虫歯が、歯と歯のコンタクトしている部分にでき始めるのです。

 

しかし、小さな虫歯になってしまったときの、この予防歯科の大家たちの治療方法は、日本のハイシャさんのそれと同じなのです。

 

従って、一度虫歯になった歯は、坂をころがり落ちるように、いつの日か、抜かれてなくなってしまう運命にあるのです。

 

FAIL SAFEという概念があります。

 

それは事故が起きるのは、人間の行うことであれば、しかたのないこととしても、事故が起きたとき、被害を最小限に食い止め、早急に立ち直るということです。

 

アメリカの一流はFAIL SAFEを最も重んじて、人間の犯した一度の過ちを許し、1度の治療だけで立ち直らせますが、日本の大家は「おまえが悪いんだ!」と怒鳴りすべてを患者のせいにして、堂々と破壊活動を始めます。

 

従って、治した歯が1日でダメになるとか、長くもって2年だったとか、という話は次元が低すぎて、私には溜息しかでません。

 

そんなことはあってはならないのです。

 

1度治した虫歯は、2度と虫歯にならない治療は現実に存在しているからです。

 

ただし、治した修復物は一生大丈夫か?ということになると、その保証は材料次第ということになります。

 

Amalgamは一生持つ可能性のある歯科材料ですし、ゴールドは勿論一生持つ可能性のある歯科材料です。

 

白い材料というのはそれ以下ですが、全ての材料に共通しているのは、時間が経過して材料がダメになったとしても、歯自体は虫歯にはなっていないので、修復物だけをやり直せば良いのです。

 

いづれにせよ、小さい虫歯の治療はどのような状況でも20年は持つべきでしょう。

 

そして、そのケースに適応した材料を使うことのできるDentistに治された歯の修復物は、日本人が考えているよりもずっと長くもつのは当たり前のことなのです。

 

また、「あなたの歯は弱い」と言い出す日本の歯医者さんたちは、何を根拠にしているのでしょうか。

 

AMELOGENESISIMPERFECTAとDENTINOGENESISIMPERFECTAという遺伝性の病気は確かに「弱い歯」をもたらしますが、もし日本の歯医者さんたちが患者さんに、「あなたの歯は弱い」という時、根拠になっているのが上記の2つの遺伝病であるとしたら、アメリカでは稀なこの病気は、日本では人口の50%以上が疾患しているというとんでもない病気ということになり、口腔病理学の世界中の教科書は書き直しを迫られる重大な事態になるはずです。

 

しかし、そういった発見は今までに報告されていない以上、誰かが嘘をついているということは簡単に推理できます。

 

そんことを毎日多くの患者さんに言って平気な日本のハイシャさんさんに、「ホケンで誠実に高度な治療を望む」と正気で言う患者はまるで、明治大学学生食堂の賄いのおばちゃんに、「明日の日替わり定食は、フルコースのフランス料理を一流のレストランの味でやってなー」と言って睨み付けている政治学科6年の“気の字の正ちゃん”と同じレベルの非常識な人であるといえましょう。

 

虫歯科治療も一般常識で考えるようにして下さい。

 

そうすれば何がおかしいか簡単にわかるはずです。

 

10/09/97

03/23/18 updated

Norman Yamazaki, DDS.

 

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