歯科用アマルガムの基礎知識


【高銅アマルガム合金】

こうどうあまるがむごうきん

high - copper amalgam alloy

《同:分散強化型合金 

dispersion amalgam alloy/

ノンガンマ2-合金 

non -gamma 2 amalgam alloy/

ガンマ2-フリーアマルガム合金 

gamma 2 free

amalgam alloy》

従来のアマルガム合金の組成(銅6%以下)

よりも銅量の多いアマルガム合金.

銅の添加方式により,

混合相型と単一相型とに分けられる.

混合相型は,従来(低銅)型削片状合金に

銀-銅共晶球(Ag71.9%,Cu28.1%)を

混合したものを基本とするが,

従来型球状合金に共晶球を混合したものや,

添加合金粒子の銅量が大きく異なるものもある.

単一相型は,同一組成の球状合金が主であるが,

銅量の異なる2種類の球状合金を

配合した製品もある.

銅量は13wt%を基本とするが,

製品によって異なり,

7-30%の範囲にある.

水銀との練和により生ずる反応生成物が

従来(低銅)型アマルガムとは異なり,

混合相型は銀-銅共晶球または

添加合金粒子の周りに,

単一相型は個々の合金粒子の周りに,

リング状のかたいη相(Cu6Sn5)を

形成し,強度と耐蝕性で

もっとも劣るγ2相(Sn8H9)の

析出を抑制する.

その結果,硬化後の性質は

従来(低銅)型アマルガムよりも優れ,

初期強度が大きく,

クリープが著しく小さく,

硬度と耐蝕性が高い.

臨床上は,

修復物の辺縁異常および表面の変色,

腐蝕が少ない.

(土生博義・歯科医学大事典p882)

 

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