錦秋大賞受賞後のインタビュー


February 01, 2011  

 

さつき盆栽「錦秋展」  

 

錦秋大賞受賞後の  インタビュー  現在の日本でさつき盆栽に関する大きな賞と言えば、  「皐月大賞」と「錦秋大賞」  ということになっています。  

 

その両方の賞を獲得した人は  今は何人もいますが、  最初にそれを成し遂げたのは私でした。  

 

皐月大賞は2003年の6月1日に受賞し、  錦秋大賞は2004年の11月27日に受賞しました。  

 

それを記念して、さつきマニア向けの唯一の  月刊誌である「さつき研究」から  2005年2月号上でインタビューを受けたので、  その記事を掲載します。

 

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03年の皐月大賞と合せて、  

サツキ界で初の2つの大賞受賞者  

 

さつき研究:さつき盆栽界で初めての二大大賞受賞、  おめでとうございます。  今のお気持ちを聞かせて下さい。  

 

山崎:嬉しい、よかったという、  素直な喜びがあります。   その一方で、私にとって賞を獲ることは  日本にいる潜在盆栽愛好者への  デモンストレーションでもあります。  そういう人たちに、  よい盆栽はどういうものか示したい。  それには展示会に出品し、  一番を獲るしかないわけです。  私が賞を獲るということは  みんなもここへ続いて来いと。  盆栽はお年寄りだけのものでなく、  若い人もいっしよになって楽しめるんだぞ、  というメッセージなのです。  

 

さつき研究:よく判りました。  受賞樹光の司の見所を教えてください。  

 

山崎:樹の高さ、幹の太さ、根張りと立ち上がり、  枝付き、樹冠の納まり方、そして鉢映りまで、  つくった人のセンスが凝縮され、  品のよい樹姿に仕上がっていると思います。

この光の司をつくった人はサツキが  本当に好きなんだな、と判る作品ですね。   この樹を見た人は『光の司でこんな太い樹はない』  とか言うけど、太ければよいと言うのではない。  太くて、それに見合った全体の調和が大切なのです。   (中略)  

 

さつき研究: ところで、光の司、  千代の光ともに『銘』がつけられていますが、  その理由は。  

 

山崎:日本一になった樹に付ける銘は、  私が今の日本に託す願いと祈りの結晶であり、  その願いと祈りは皇室という  日本の原点に集約されているのです。  今回の光の司は皐月界が全盛期に  入りかけた時代に登録された品種で、  それ以降の時代を背負って飛躍する品種だった。  つまり、皐月界を守るためにやってきた光の司。  その日本一の樹が継承する銘は、  一つしか思い浮かばなかった。  銘は『早蕨内侍』さわらびのないしと読みます。  大正天皇の生母の宮中での女房名。  明治天皇は御子はたくさんいましたが、  男子で成人したのは大正帝のみ。  その生母である早蕨内侍の日本への貢献は、  今の日本に必要だと思います。  

 

さつき研究:さて、いつ頃から  サツキを始められたのですか。  

 

山崎:家族がみんな盆栽を楽しんでいたので、  私も小学5年生の時から始めました。   当時は駅前とかドライブインの横で、  いろいろな園芸種が売られていましてね。  ちょうどその時に目に付いたのが新紀元、  800円でした。  

 

さつき研究:盆栽小鉢の収集でも凄いと、  お聞きしましたが。  

 

山崎:東福寺三宝や柴崎青閑の代表作など  気に入ったものを集めているだけですから、  数は何百くらいで、そんなにありません。  ただ、サツキといっしょで  小学生の頃から七福神が描かれた鉢とか、  朱泥の鉢とか、身の回りにいっぱいありました。  中でも朱泥の鉢は毎日手で磨いていると、  何とも言えない光を帯びてくる。  昔はそういう人がどこの家にもいました。  うちのおじいちゃんもそうだったので、  子供心にも大人になったら  やろうと思っていました。  環境がそうさせると思います。   その後は、留学から戻ってきて誌上通販とか、  業者に頼んでボツボツ気に入った鉢を  取り寄せていました。   何と言っても小鉢の収集にはまっていったのは  インターネットの普及ですね。  目に留まったら買っていた。そんな状態。   初めの頃のものは偽物を  掴むことが多かったですね。  それを2年前父親が亡くなったのを機に、  故郷の木曽川の河原で割り決別しました。   それからは自分を変えることにしたのです。  不思議ですね、すると本物が見えてくる。  

 

さつき研究: 終わりに、一番好きな鉢は。  東福寺の『壷中楽天』という染付ですね。

この鉢の中には楽しいことしかない。  言い替えれば幸せがつまっていると。  東福寺の盆栽好きの思いが込められているからです。

 

 (以下略)  *****

 

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