歯科用アマルガムの基礎知識


【アマルガムの遅発膨張】

あまるがむのちはつぼうちょう

delayed excessive expansion of amalgam

《同:アマルガムの遅延膨張 

delayed excessive expansion of amalgam》

アマルガム修復物に練和後2,3日

あるいは1週間以上経過してから

生ずることのある比較的大きな膨張.

膨張量は,400μm/cmにも

達することがあるとされており,

その膨張は数か月にわたることもある。

〔原因〕アマルガムはその練和当初から

寸法変化のある材料で,

その膨張は水銀と金属が混汞されることによって,

形成される新しい合金結晶の成長に

伴って生ずるが,

遅発膨張はそれとまったく異なった

機序による膨張である.

すなわち,填塞時にアマルガム泥内に

水分が混入すると

合金組成に含まれている亜鉛と

化学反応を起こし,

ガスを発生することがあり,

この修復物内部に生じたガスによって

もたらされる膨張である.

これは,ときに修復物の破壊,

歯痛,歯質の破壊などの原因ともなりうる.

〔予防〕アマルガムの取扱いに留意し,

その填塞にさいしてはラバーダム防湿を励行する.

無亜鉛合金の使用はその防止に効果的である.

(小野瀬英雄・歯科医学大事典p75)

 

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