歯科用顕微鏡の意義


近所でも評判の不器用な歯医者さんが

歯科用顕微鏡を1千万円で導入したので

これからは精密な治療ができると

ローカル局のテレビの取材に

答えていましたが

器用不器用は顕微鏡さえあれば

克服できるのでしょうか?

井沢秀子

歯科顕微鏡は多くの夢を抱えて

歯医者さんの期待を一新に

背負っている分野です。

山崎先生も期待をかけた一人で

1995年ころからたびたび

使用してみましたが

2013年の現在ですら

期待と実際の乖離が激しすぎて

結局、使わなくなっています。

山崎先生が日常の写真を撮る

カメラを製造している

ライカが簡単に移動できる

ヘルメットのようなモデルを出しましたが

長時間首を動かしながら

治療を行う山崎先生には

重すぎて使えませんでした。

外科手術には良さそうですが

歯科では無理が多いのです。

ということで

結論は以下の通りです。

1)歯科用顕微鏡を使っても

不器用な歯医者は不器用なままである。

常識的に考えてもそうなのですが

セールストークでは

だれでも彼でもうまくなれる!

という雰囲気なので注意です。

2)歯科用顕微鏡は使われる場面が

超限定的で一般歯科には不向きである

(根幹治療時の確認の場合のみ

で使うのがほとんど)

3)コストが400万から2000万であり

歯科治療における役割を考えると

一般開業医レベルでの購入は高すぎる

4)現在の機能であれば20万程度の

拡大鏡やルーペで十分代用できる

(根幹治療時の確認でも時間をかけ

チェックの仕方を知っていれば問題なし)

5)しかし、歯内療法(特に手術)時には

あると専門医は気分的に楽である

(臨床経験の乏しい専門医でも

破折などを簡単に見つけられるため)

6)患者説明用に治療過程を

画像を記録するには便利である

(医療過誤裁判では必要になる)

ということになり

山崎先生的には

難度の高い根幹治療を行う

専門医は持つべきである

というアメリカの基準には賛成です。

ただし、一般開業医で普通の歯科治療を

しているだけの人であれば

ないとしても代替品としての

拡大鏡などの器具を使い

診断能力、治療経験を日々向上させる

努力を怠わなければ問題はないでしょう。

最後に、一般の方が覚えて

おかなければならないのは

歯科顕微鏡がある歯科医院=

レベルの高い治療をする

歯科医院とは限らない

ということです。

また

歯科顕微鏡を使う歯医者さん=

器用でなんでも

正確にできる歯医者さん

とは限らない

ということです。

要するに

歯科用顕微鏡があるかないかでは

歯科医院の力量は決まらないので

ホームページを見て

行く歯医者さんを決めている人は

あまり重要視しないほうが良いでしょう。

それよりも

歯科医院の

臨床記録をよく見て

その内容で判断する

ということが重要であり

内容を判断するには

それなりのデンタルIQが必要ですから

山崎先生のホームページをよく見て

日々研究するようにしましょう。

臨床記録が何もない歯科医院が

問題外なのは

言うだけ野暮でしょう。

 

参考:歯科衛生士のルーペのオススメ

 

05/30/09

01/12/20 updated

Norman Yamazaki, DDS.

↓山崎先生が歯科機材一般で相談するのはこの人↓