上の前歯が虫歯で
神経を取ることになって
治療が始まったのですが
もう10回以上通わされています。
あと何回通うかも不明です。
毎回、歯医者さんが
歯の中を突き
衛生士の人が薬を替える
だけなのですが
これは正しい治療なのでしょうか?
フーミー水戸
結論:
日本の保険治療では
普通の治療かもしれませんが
アメリカ歯科標準治療とは
全く違ういい加減な治療です。
慢性的な痛みが残り
いずれ抜歯になる確率は高いです。
正しい治療は↓。
説明:
神経の治療で重要なのは
スピードと感染予防です。
スピードは治療期間と
治療回数ですが
初めて神経を取る歯であれば
1本の根しかない前歯なら1回
3本の根の奥歯でも3回(3日間)
で終わるのが
アメリカ歯科標準治療です。
感染予防は医療の常識で
治療中、細菌感染を防ぐために
ラバーダムを使うということです。
神経が死んで痛い歯の治療は
とてもシンプルです。
上の前歯で説明します(画像↓)。
治療方法は簡単で
死んだ神経を歯の中から除去し
歯の中のスペースを埋める
ということをするだけです。
それができれば
2度と痛くはなりません。
アメリカでは全国規模の統計でも
成功率は90%以上ですから
とても成功率の高い治療です。
虫歯になり神経が死んで
痛くなった前歯の治療の方法を
イラストで表すとこんな感じです↓。
1. 虫歯が神経まで達し痛い状態
2. ファイルという道具で神経を除去
3. 次塩素酸ナトリウムで消毒
2と3を50回程度繰り返す。
順調に行くと1回のアポで
1時間くらいで終わります。
ただし、すでに神経の治療がされ
歯の内部にコアが入っていたりすると
除去に時間がかかるのでアポも3回以上
になるのが普通です。
さらに根尖病巣があると
その処置に時間がかかるので
治療は長引くことになります。
神経の除去が終わると
次は細菌の繁殖するスペースを
歯の内部に作らないようにするため
次の工程を行います↓。
4. 根の内部にガタパーチャ(ピンク色)
を隙間なく詰める
5. 歯に開いた穴をレジン(白色)
などで埋める
前歯では4,5は一度のアポで
終了できることもありますが
通常は分けて行います。
以上が前歯の神経治療の概略です。
奥歯に関しては
根の数が3本以上に
なることが多いので
時間も3倍くらいになると
覚えておくと良いでしょう。
歯のダメージが大きく
最終的にクラウンを
被せなければならない場合は
さらにアポの回数は増えるため
奥歯でクラウンが必要な場合は
最多で8回くらいのアポが
1本の歯の修復治療に
必要になります。
上記の説明を簡単に
説明している動画(英語)↓。
*** 最新の神経の治療 ***
00. 最新の神経の治療 Q&A
01. 初めての神経の治療
02. 神経の再治療の方法
03. 蓄膿症(歯原性上顎道炎)
04. 審美歯科の注意点・RCT
05. 歯科顕微鏡の意義
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